組合員活動報告

10/15 小林宙さん講演会「タネの未来」

2024.1.30

[報告] 和歌山ビジョン準備会

講師の小林さんは、日本の固定種の種を収集・販売する事業を15歳で起業し、現在は哲学を専攻する現役大学生です。

前日14日に大阪で行った藤原辰史さんとの対談イベントとは違う角度で、タネについてより詳しくお話してくれました。

在来種のタネを守ることは、種苗家を守ることはもちろん、その地域の食や農の文化を守ることでもあります。

例えば、岩手県沿岸エリアという限られた地域で作られている地キュウリ。沿岸部と内陸部では明らかに形質の差がみられます。狭いエリアだけを見ても、バラエティーに富んだ品種が息づいているのです。

今よりも多様性に富んでいたことがわかる昔の農業カタログも資料として見せてもらいました。

新しい育種技術(F1)が普及し、固定種や在来種の種が減少しています。

タネをとりまく世界の変容について、今と昔を比較しながら、在来種を守るためにどんな取り組みができるのかを考えました。

小林さんは、今あるタネを守ることだけでなく、昔のように固定種や在来種を新たに育成すること、それを可能にする仕組みを守ることを提案されました。

タネを守るために、新たなしくみを作った小林さん。

とてもすごいことをしているのに、その語りはとても軽やか。

タネが大好きで、自分の取り組みを楽しんでおられることが伝わってきました。

在来種を栽培することで、自分もタネを守る取り組みの一員になれるんだとなんだか勇気をもらえるような気がしました。

参加者からは、「タネに対する色々なアプローチが聞けて面白かった」「固定種、在来種の考え方がわかって良かった」などの声が聞かれました。