組合員活動報告

【報告】11/16 総代交流会 『18歳からの自炊塾』 比良松道一さんに聞く〜コンビニ世代にも「自炊」が必要なわけ〜

理事会

『18歳からの自炊塾~九州大学 生き方が変わる3か月~』の著者、比良松道一さんにお越しいただき「自炊の持つ力」についてお話をしていただきました。

九州大学農学部での教員時代、学生の食生活を調査してみると、多くの学生が朝食を抜くか、お菓子やパンで済ませる、刃物を使わない(使えない?)、お皿は使わないというような実態が浮かび上がりました。

食事では「何を」食べるかだけでなく、「どう」食べるかも大切。便利な世の中で、 “面倒くさいこと”を避け、省いていくと、できないことが増え、その結果、次の世代に「文化」は伝承されず、失われていく。
手間を省くことで人間らしさを失い、未来の食卓が“燃料補給”のような食事になってしまってよいのかどうか。

そこで、香川県の小学校で始まった、子どもがつくる「弁当の日」の取り組みにヒントを得て、自炊・共食を楽しみ、さらに、自炊を通して食と社会のつながりを考えられる人を育てる試みとして『自炊塾』という実践的授業が生み出されました。
自炊塾では実演講義のほか、自炊の課題、そして、週1回、一品持ち寄りの昼食会を行います。初回、学生たちは自分の料理が食べてもらえるか不安でいっぱいですが、みんなも同じだと気づき、相手を気遣う思いやりが育まれます。実演講義と自炊の課題は、レシピには表せない言語にできないことを見て、まねて、繰り返す機会になります。

食文化の伝承には、「見よう見まね」、「味とにおいの記憶」という五感を使った体験と、食べる人と作る人の「互恵性(お互いを思いやる心)」が重要。それは生産者と消費者の関係でも言えること。生産者の想いを知り、応援して買い支え未来に残したいと思うこと。また食べる人のことを想い、農作物を作ること。お互いを思う気持ちが社会をよくしていくことにつながっていきます。
15週間の実践を経た学生が家族や生産者へ宛てた手紙には、これまで気づけなかった、感謝の気持ちが綴られていました。自分で料理を作ってみると、作った人しか解らない世界がどんどん見えてくる。体験は生きた食育です。と締めくくられました。

講演後は、温かいご飯と豚汁を一緒にいただきながら交流し、参加者それぞれに大切な人に想いを巡らせて感想を述べあい、あたたかく優しい空間と時間を共に過ごしました。 

【参加者の声】 ※一部抜粋

  • 自分自身、台所仕事は義務感でいっぱいなので、まずはそこから変えていきたいです。今日はありがとうございました。
  • 比良松先生の友人、食に関する種々の事々に興味があり「弁当の日」の応援をしている。
  • 泣けました。10年程前に九州大の取り組みを知ったのですが、直接お話がきけて良かったです。
  • とてもいいお話を聞かせて頂き、ありがとうございます。食文化の継承は大切なことだと常々思っており、その想いをより強くしました。ずっと食に関わってきたので、できることからやっていきたいと思います。
  • 子どもの頃からの舌の記憶は本当に大切にしなければならないと実感しています。
  • 家庭で食の大切さを教えてきたつもりだったが、孫の食事を見たときに少々心配になります。代々食を大切に考えて実践してきた家族なので、孫らにもその大切さを伝えていけたら良いなと思います。
  • 大学時代には心当たりに感じるところが多かったです。高学年の子のお弁当を横目で見ている子どもが印象的でした。ごはん、お味噌汁、おいしかったです。