組合員活動報告
【報告】9/13 総代交流会 「私たちの食を守るためにできること〜令和の米騒動から考える〜」
■理事会
印鑰智哉さんをお招きして、令和の米騒動という身近なテーマを切口に食と農の現状をお話していただきました。印鑰さんは冒頭で、ショックドクトリン(惨事便乗型資本主義)に注意を促されました。これは社会が大きな危機に直面した際に、国民の混乱の隙を突き受け入れられなかった政策等が導入される現象です。
これまで、日本政府は自動車産業を守るために農産物市場をアメリカに差し出してきましたが、今回のコメ不足という危機に際しても、いわゆるトランプ関税では様々な規制緩和が行われ、米やトウモロコシの輸入量をさらに増やすことが決まりました。農業予算は大幅に拡大しますが、それは農家の所得保障のためではなく、農業の大規模化、輸出拡大、スマート化を進めるためです。
しかし、大規模化には様々な弊害が予測され、農家の減少や食料自給率の低さ、気候危機の影響など現在抱える問題を解決するとは考えにくいのです。世界的にはリジェネラティブ農業(再生型農業)が注目され、この方法は小規模農家が適しています。小規模農家は持続可能性が高いため農村の持続にも繋がります。


また、日本では、中山間地の田んぼが下流地域の水資源を保証する大きな役割を担ってきましたが、温暖化を考えれば、これを守れるかどうかが私たちの食と大きく関わります。「地域の中で農を守ることを考えていかなければならない」と印鑰さん。今、日本を含めたアジアの風土に適し、生物多様性を生み出してきた水田ではなく、乾田直播を進めていこうとする新たな動きがあります。
そこにはタネ・農薬・化学肥料を売りたい多国籍企業の思惑が透けて見えますが、気候危機への対抗策は有機農業だと考えられます。私たちは、生産者とともに食料主権を地域で取り戻さなければなりません。健康な食はすべての人の権利です。世界では、「人権なしに有機農業はない」「女性の権利=アグロエコロジー」というスローガンが叫ばれています。
農業は社会的課題とも結びついているという印鑰さんの言葉がとても印象的でした。講演を通じ、食と農の課題は構造的な問題であり、一人ひとりが当事者として取り組む必要がある事に気づくことができました。





