12/7「農福連携の事例」

12/17(金)三木義和さんを講師にお呼びして、「福祉を農業で活かす、農業を福祉で活かす」というテーマで講演会を開催しました。

<三木義和さん>
株式会社情熱カンパニー・株式会社チーム情熱 代表取締役
23歳で派遣会社に入社、その6年後に派遣会社を共同で設立。
31歳で農業研修を始めたあと、徳島県阿南市へ移住。
「農業で幸せに生きていく」という経営理念のもと、野菜の生産販売を行う株式会社情熱カンパニーを設立。
その翌年に、障がい者の就労継続支援と農作業受託を行う株式会社チーム情熱を設立。
その他に、カンボジアでのオーガニックファーム事業や、農産物共同販売事業を行っている。

農業と福祉が抱える問題を上手くマッチングさせて、事業をされている三木さん。講演会前半は、三木さんのこれまでの人生を振り返りながら、現在に至るまでに学んだことや思いなどを熱くお話しいただきました。

様々なことを盛りだくさん経験されてきた三木さんが確信していることは、「誰もが ”自分が” 主人公のかけがえのない限りある人生を生きていて、みんな自分の幸せを求めている」ことだそうです。

その確信から、「理想の働く場所を作りたい」という思いが生まれ、「農業で幸せに生きていく」という経営理念のもと、野菜の生産販売を行う株式会社情熱カンパニーと、障がい者の就労継続支援と農作業受託を行う株式会社チーム情熱を設立されました。

即戦力で時間の融通が利き、過酷な環境でも安い給料で働いてくれる人を求めている「農業が抱える難しさ」。
個々に合った分かりやすい作業で習得までの時間をしっかり設けて、生産性を求め過ぎず、体調や精神の波に寄り添いながら同じ作業環境を毎日保ちたいという「障がい者雇用環境が抱える難しさ」。

この2つを、どのように解釈しマッチングさせたら上手くいくか。
三木さんは、農家さんの繁忙期にやってほしい作業量を、作業を分解し、障がい者の方ができる部分を組み合わせるという方法で農福連携を進めていらっしゃるそうです。

三木さんのお話を聞いて、メンバーの方一人一人と真剣に向き合い、その人の得意なことや苦手なことを理解し、ストレスなく働けるように環境を整える工夫をされていることが、とても伝わってきました。

他にも印象的だったのは、カンボジアでのオーガニックファーム事業のお話。
農園のショップに来られたお客さんから、オーガニックファームなのになぜプラスチックの袋を使うのかと言われたことから、
商品の梱包材をバナナの葉などプラスチックを使わない方法に替えたというお話はとても興味深かったです。

日本では、野菜はプラスチック包装されているのが当たり前と思っている人がまだまだ多いように感じますが、
海外だとむしろ、プラスチック包装が非常識になっているのかもしれません…



誰もが、限りある人生を豊かに、幸せに進んでいける、そんな場所を作りたい。
そのためにも、一人一人が持っている、その人にしかない光るものを見つける。

熱い想いを持ちながら、前に前にと進み、新しいことにもどんどん挑戦される三木さんの姿に、
お話を聞いていた皆さん、パワーを沢山もらっていたようでした。

農福連携の参考になる素敵なお話、どうもありがとうございました。